
大型連休期間の変則的な5連戦は今節がラストマッチ。レノファ山口FCは徳島県鳴門市で徳島ヴォルティスと対戦し、降格圏脱出を目指して積極果敢なサッカーを展開する。敵地でもしっかりと勝点3を積み上げ、上昇の道を切り開いていこう。
相手の徳島はJ2リーグで最少得点かつ最少失点という特徴があるが、噛み合えば複数得点も取れるチームだ。レノファから見ればFC今治戦以来4試合ぶりに3バックの相手とのゲームとなり、多少の頭の切り替えは必要になるが、今節も前線からのプレッシングが守備で主導権を握るためのキーポイントになる。前線からのプレスがはまればレノファが優位に立ち、はまらなければ相手にボールを持たれる試合になり得る。
徳島の攻撃はサイドのモビリティーを活かして攻め崩したり、縦にダイレクトにボールを送ったりする。後者ではFW陣の個の力が生き、トニー アンデルソン(背番号9)とルーカス バルセロス(同99)の両ブラジル人FWは多少ラフなボールでも収め、一瞬の隙を逃さない渡大生(同16)も重要な橋頭堡として機能する。
最終局面では上述の3名のほか杉本太郎(同10)や杉森考起(同11)がポケット(ペナルティーエリア両脇)を取ることになるが、レノファは水戸戦でその危険なエリアを使われており、今度こそ彼らの侵入を許さない手堅さが求められる。
ただ、繰り返しになるが、前線からの連動したプレスで徳島に思い通りの攻撃をさせないことが肝要だ。実際に第14節の試合で徳島と対戦したサガン鳥栖は、ハイプレスを効かせて徳島のビルドアップを遮断することに成功。後半は押し込まれたがセットプレーから得た1点を守って鳥栖が勝っている。レノファもそれと同じように強度の高いプレッシングで相手の攻撃を封じたい。
徳島は守備の固さもストロングポイントとなっている。もっともレノファにとってそれは崩せないことを意味しない。ベガルタ仙台戦、水戸ホーリーホック戦と2試合続けて堅守の相手に敗れてはいるが、いずれの試合も相手の守備を破って得点を挙げており、勝点獲得に迫る試合をした。追加点を取れなかったことが試合を難しくしたが、堅守を崩した攻撃力は自信にしてよいものだ。
今節も序盤などではスピーディーな攻撃で相手ゴールに迫る時間を作ることになるだろう。シンプルに背後を狙ったり、手数を掛けずにアーリー気味のクロスからラストショットを導いたりして、相手ゴールに太く矢印を向けたい。
試合が落ち着いてくると、ボールを動かしながらの縦パスやミドルシュートが有効手段となる。9.有田稜は相手を背負ってボールを受けられるフィジカルがあり、相手のブロックの中でも縦パスは引き出せる。19.山本駿亮や34.古川大悟も同様だ。彼らに縦パスが入ればレノファが相手ペナルティーエリアを攻略する質が上がってくる。
また、11.横山塁の鋭いシュートが得点に直結することはここ数試合が証明している。有田と横山は期限付き移籍の関係で翌節のモンテディオ山形戦に出場できないだけに、今節に懸ける思いも強いだろう。相手の堅守を崩すための彼らの積極姿勢にも期待大だ。
そうした両チームの特徴を踏まえれば、今節はお互いに「ボールを持つ攻撃」と「ボールを持たないシンプルな攻撃」をはっきりと使い分けながら試合を進めることになる。守備者の視点も併せて表現すれば、ボールを持つ攻撃をする時間、ボールを握らず手数を掛けずに攻める時間、 相手にボールを持たせておく時間、 相手にシンプルに蹴らせてボールを回収する時間の4つのフェーズが出てくることになる。おそらく一方的な展開にはならない。
どうしてもボールが自分たちにないと不安になるが、今がどういうフェーズにあるかを意識して戦い、焦れずにチャンスが来るのを待つのも大切だ。攻めどき、守りどきを見誤らず、メリハリのあるゲームにしていこう。そして攻撃でも守備でも選手のハードワークを支えるのが応援の力。現地や画面越しの熱いサポートで、勝てる試合を作っていこう!
プロ1年目からカットインからのシュートはずっとやってきています。練習でもやってきていますが、今年は一番コンスタントに試合に出られていて、自分での感覚はどんどん良くなってきています。アシストというのは付いていませんが、こぼれたところに詰めてくれる仲間がいるので、しっかりそれも信じながらプレーし、あの位置で足を振れるのは自分の良さだとも思います。
以前よりもボックス内で仕掛ける回数も多くなってきたと思うので、あとは自分のカットインからのシュートが一つ決まればもっと波に乗っていけるのかなと思います。シュートは打たないと入らないので、常に狙うことは意識しています。サイドバックの岡庭(愁人選手)とは小学生からずっとやっている仲なので、あうんの呼吸というか、顔を見るだけでここに出てくるというのが分かります。それに自分も動きを合わせていますし、岡庭も合わせてくれていると思います。
徳島は失点が6点しかなく守備が固いイメージがありますが、それを崩すことで自分たちの勝機は見えてくると思います。自分とリョウ(有田稜)は次の山形戦には出られないですが、その分、自分たちが徳島戦で活躍して良い流れで山形戦に向かっていけるように頑張りたいと思います。
仙台戦に磐田戦の勢いを持っていければ良かったですが難しい展開の試合になりました。前節は連敗しないようにと臨み、ハーフタイムまで失点0であれば違う結果になったと思いますが、自分たちの時間があっても数少ないチャンスを決められる試合でした。磐田戦のようなゲームを継続的にできればレノファはやれると示せた部分はあると思いますし、あれをスタンダードにして取り組んでいきたいです。
序盤戦に比べるとうまくいかないという試合は減ってきていて、水戸戦も押し込めていました。もどかしいですが、この流れを断ち切らないといけないですし、守り切るとか、決め切るとか、そういう際のところのズレや一歩のところを詰めていくことが攻守において大事です。広い視野を持ってコーチングで解決できるところもあると思います。
徳島は得点も失点も少ないというのは特徴だと思いますが、攻撃陣は技術の高い選手が揃っていて、やりたいサッカーもはっきりしているので、そういうところは気をつけたいと思います。渡大生選手は体が強くて前で起点になれる選手ですし、迫力のあるFW陣がいるので、そこを自由にさせないことも自分には求められると思います。周りとの連係もより深めて対応し、失点0で終えるということはキーポイントだと思います。そこにこだわってやっていきたいです。
前節フォーメーション
前節ハイライト
前回対戦ハイライト
スタッツ
INFORMATION
5/18 HOME GAME(下関開催)