
前節のジュビロ磐田戦を1-0で勝利し、リーグ戦としては9試合ぶりの白星を手にしたレノファ山口FC。今節もアウェイで上位チームと当たるが、前節の90分間で得た自信を胸に、攻守で主導権を握る試合を繰り広げたい。
磐田戦は序盤からレノファのハイプレスが掛かり、セカンドボールも確実に回収できた。相手陣地で重層的に攻撃を仕掛けてゴールに迫り、前半は得点こそ奪えなかったが相手の運動量を削いだことが、後半の決勝点につながった。
得点シーンは圧巻だ。17.田邉光平、4.松田佳大、18.亀川諒史を経由するワンタッチパスでのビルドアップから、40.成岡輝瑠がリズムを一気に変える鋭い縦パスを供給。8.野寄和哉が巧みにさばいて背後へとつなぐと、裏を取った30.奥山洋平が瞬時の判断で利き足に持ち替えてグラウンダーのクロスを差し込んだ。ゴール前の45.山本桜大は相手センターバックを置き去りに、シュートを閃光一線。全てのピースが噛み合った。
「最初は逆サイド側でボールに関わろうと思っていましたが、ボールが(左に)流れたときに背後を狙いました。長く勝てていなかったので勝ちたかったですし、しかも自分のゴールで勝てたのは良かったです。チームとしては守備もとても大事な役割で、そこも意識しながらやっていますが、攻撃ではゴールも意識しながら、いつも通りのプレーをしていきたいと思います」(山本桜大)
来たるベガルタ仙台戦も立ち上がりから良い守備、良い攻撃を表現し、さらに質を上げていければ、結果に手が届くだろう。志垣良監督は「ここからも難しいゲームは続くが、(磐田戦は)できるんだという自信につながる試合になった。仙台も手強い相手で、一本のチャンスを仕留める力もある。相手に隙を与えず、自分たちが相手の隙を突いていけるようにしたい」と話し、攻守でのハードワークを継続させる。
仙台はフォーメーションでは4-4-2を採用し、サイドハーフが攻撃構築に大きな役割を果たす。連戦のために実際の顔ぶれがどうなるかは分からないが、前節は右サイドの真瀬拓海(背番号25)が積極的なランニングで相手を押し下げ、左のオナイウ情滋(同27)はカウンターから得点を挙げた。
レノファは磐田戦で18.亀川諒史が中心となって相手のサイドアタッカーを封じており、サイドの攻防ではその経験が存分に活かせるだろう。また、仙台の前線では競り合いに強くボールが収まる宮崎鴻(同99)や古巣対戦となる梅木翼(同18)が構えており、彼らの個の力はレノファにとっては脅威だ。そこにボールを入れさせないためには、前線やサイドで積極的にプレスに行き、相手の前向きな矢印を折ることが重要になる。
仙台は守備では堅実な戦い方を続けている。迷いのないプレスバックでボールホルダーを囲い、崩されかけてもセンターバック陣が跳ね返す。「隙」の少ないチームだと言えるが、レノファは同サイドでのサッカーに拘泥せず、逆サイドに振ったり、一気に縦パスを通したりして打開していきたい。
そうした大きな展開を作るのはボランチの仕事だ。復帰戦となった前節で果敢にシュートを狙った7.三沢直人、バランスよくボールを動かしシュートゾーンにも入っていった17.田邉光平、磐田戦の得点の流れを作り出した40.成岡輝瑠などの攻撃でのスイッチに注目だ。
さあ2連勝を懸けた試合が始まる。今節は互いにハードワークを信条とするチーム同士であり、前半から火花の散る攻防が続くだろう。ただ、球際のバトルばかりに目を向けず、大局観を持って試合を進めることも大事になる。三沢や亀川の広い視野を大いに活かし、応援の力もエネルギーに変えて、勝ち切れる試合を作っていこう! 今節もレノファ一丸の全力サッカーで勝点3を奪取だ!
仙台の前線は高さもありますが、そこでの優位性を出させず、組織で守って相手を上回ることで自分たちに流れは来ると思います。ツバサ(梅木翼選手)は同い年で去年は一緒にやっていますし、意識する部分はあります。自分が試合に出ることができれば対戦は楽しみです。連戦ですが、自分はこの前は久しぶりの試合だったので、他の選手に比べたら疲労はないと思います。こういう時に逆に自分が引っ張っていけるようにパワーを出せれば、チームの士気も上がると思うので、そういうところも出していきたいです。
センターバックとサイドバックで見え方は違いますが、サイドバックをやったからこそ、セットプレーの崩れから関わっていく部分とかもスムーズにやれていると思います。サイドバックをやったからこそのプレーの幅は若干広がったのかなと思います。これを続けてより良いものにしていきたいです。
勝ったあとは負けたあとよりも疲れは全然違うという感じはあります。タフな連戦ではありますが、どんどん試合に出ることで成長していけるとも思っていますので、試合に出続けられるようにしていきたいです。ただ、自分たちはまだ順位的に厳しい位置にいるのは分かっていますし、勝点3というところは必須になってくるので、勝ち続ける中で修正していければと思います。
仙台は本当にハードワークしてくるチームですし、個の力がある選手が多く、上手いという印象があります。相手のストロングを抑えることももちろんですが、自分たちにフォーカスしながら、自分たちのやりたいことが出せるように取り組んでいきたいと思います。厳しい戦いになると思いますが、良い形で連勝できるように頑張っていきたいです。
前節フォーメーション
前節ハイライト
前回対戦ハイライト
スタッツ
INFORMATION
5/6 HOME GAME