
前節で今季初勝利を手にしたレノファ山口FCは3月8日に、首位のRB大宮アルディージャと対戦する。北海道コンサドーレ札幌に勝利した勢いをそのままに、2年ぶりの対戦となる難敵からも勝点3を掴み取ろう!
相手の大宮は2024年のJ3リーグを優勝してJ2に復帰した。J1再昇格が視野に入る補強を重ねており、開幕からの3試合で攻撃では7得点を挙げ、守備では1失点の堅守で勝点を積み上げている。特に堅守からの速攻は鋭く、前節はセンターバックに入るガブリエウ(背番号55)、中盤のアルトゥール シルバ(同30)のスピードのある縦パスで何度もチャンスを作った。
大宮は他の選手もパススピードと精度があり、攻撃の開始からシュートまでを瞬く間に完結させる。レノファと大宮の過去の対戦成績は5勝2分5敗と五分だが、これまでよりも一層難しい試合になるのは間違いがない。相手のフィニッシャーと対峙することになる14.下堂竜聖はJ3リーグでも大宮と対戦しており、印象を次のように語って気持ちを引き締める。
「豊川(雄太)選手だったり、後ろのガブリエウ選手だったり、勢いのある選手が多く、個で打開できる選手も入っています。それに引きつられるように活気があるチームです。一人一人の能力が高く、カウンターもあるので、リスク管理や1対1のデュエルで負けないことも大事になってくると思います」
もちろんレノファの攻撃も縦の素早さがあり、下堂や1.ニック マルスマンのフィード、30.奥山洋平のランニングは存分に生かしたい。双方にストロングポイントは似ており、カウンターの応酬のような時間帯は出てきそうだ。逆にレノファが相手をリスペクトしすぎて引いてしまうと大宮の良さばかりが出てしまう。ファイティングポーズは取り続けるようにしたい。
行ったり来たりの展開では、下堂の話すリスク管理のほか、ボールを失った瞬間の守備、ボールを奪った瞬間のカウンター攻撃が得失点に大きく関わる。切り替えと集中力が試合の勝敗を分けるポイントになり、体も頭も常にタフに戦わないといけない。ただ、試合を通じて攻守でのアグレッシブさを保つには交代カードの切り方も重要で、志垣良監督のベンチワークにも注目だ。
相手が5バックのブロックを築いてきた場合は、質の高いアーリークロスやサイドチェンジを使った攻撃がカギを握る。具体的には18.亀川諒史と55.岡庭愁人のサイドチェンジ、それを収めてからの8.野寄和哉や11.横山塁のクロスボールは今節も決定機に直結する。これまでの得点シーンと同様に鮮やかなサイド攻撃も楽しみだ。
試合をDAZNで視聴する際、画面に表示されるボール支配率は拮抗すると考えられる。そして互いにパス数やパス成功率、ボール奪取位置は低めで推移すると見られるが、実はそれ自体は悪い指標ではない。むしろ数値に偏りが出ていると、必要以上に相手をリスペクトしていたり、不本意なボールの持たされ方を強いられている可能性があり、指揮官は戦い方の修正を試みるかもしれない。こうした数字が試合を通じてどう変化するかも試合観戦の見どころと言えよう。
今節はパブリックビューイングが複数カ所で行われる予定だ。昇格圏を快走するチームとの対戦は本当にタフだが、必ず熱い攻防になる! 序盤戦の大一番となるアウェイゲームに、現地からも、画面越しからも応援の声を届け、フルパワーで2連勝を勝ち取ろう!
(札幌戦は)1点目も2点目もサイドバックの背後だったり、センターバックの背後だったりをうまく使えたと思いますし、2点目が入る前に僕が受けたシーンでもうまくそのスペースは使えていました。相手のウィークをうまく使って得点できたと思います。
大宮戦は外回しになるだけだとなかなか崩せないので、差し込むパスは大事になると思います。ただ、大宮の得点パターンを見ると、その差し込んだパスをカットしてカウンターを仕掛けてゴールということが多い印象です。そこは気をつけないといけないですが、勇気を持ってどんどんと入れていくことが大事になると思います。その分、トランジション(切り替え)のところは良さん(志垣良監督)も話をしていますし、そこで再び取り返せれば、ゴールが近いのですぐにゴールを奪えるというチャンスにもなると思います。
僕はどのポジションでもできるように準備していますが、与えられたポジションの中でゴールは取らないといけないと思います。前節もチャンスはあったので、ポジションは関係なく取っていきたいと思います。縦に速い攻撃は去年からのレノファの良さとしてできていますし、その質を上げていくだけだと思います。
前節があのようなゲーム展開になるのはある程度は想定していました。ボールにあまり触れない分、守備だったり、ポジション取りだったりのオフ・ザ・ボールのところでどうチームに良い影響を与えていくかにフォーカスしました。今年のレノファのやり方にも慣れてきましたし、個人的には試合ができる喜びだったり、楽しさがあります。試合に出られている喜びをピッチで表現したいと思います。
(末永透瑛選手の得点シーンでニアに走ったのは)自分が点を取りたいのもありますが、自分がいなかったら簡単にクリアされるようなクロスだったとしても、自分がニアに入ることでアクシデントでも起これば良いなと思っていました。クロスがニアの手前で(相手に)引っ掛かってしまってはもったいないので、そこに人がいないということはなしにしようとは自分の中でも考えています。
大宮は長崎、札幌と引けを取らないくらい良い選手が揃っていて、調子も良いと思います。今節も挑戦者という気持ちでできると思うので、チームとしても変に油断はないと思います。しっかり準備して臨みます。背後へのボールに関しては、狙って蹴られるのと苦し紛れに蹴られるのでは違いますが、狙って蹴る場合は自分たちも良いボールを出せると思います。苦し紛れだと質は落ちるので、そうなっても回収できるようにしたいと思います。
前節フォーメーション
前節ハイライト
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