レノファ山口FC

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阿武町

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PREVIEW

ゴールデンウィークの連戦初戦は今治と初対戦!

主導権を握り、前向きなサッカーを貫こう!

 

1週間前の試合で悔しいドローを喫したレノファ山口FCは今週、プレスや切り替えにいっそうこだわって準備を進めてきた。練習では声がよく出ており、浮上へのモチベーションは高い。幸いにしてJ2は未だに混戦模様だ。初対戦のFC今治を迎えるホームゲームで勝利し、降格圏脱出と上昇への足掛かりとしていこう。

 

今治は昨シーズンのJ3で2位に入り、初めてのJ2昇格を果たした。J3から上がってきたチームではあるが、4位という現在の順位が示すように高いチーム力を持っている。

 

フォーメーションはボランチが3枚並ぶような形の3-3-2-2を採用する。レノファでプレーした加藤潤也(背番号77)はボランチの左側を持ち場として攻守に関わっているが、前節のRB大宮アルディージャ戦で負傷交代しており、今週のピッチに立つかどうかは分からない。ただ対戦が実現すれば中盤の攻防がさらに面白くなりそうだ。

 

レノファの守備では、今治の攻撃に対して二つの面で確実に対応したい。一つはセカンドボールの攻防だ。今治は前線にマルクス ヴィニシウス(背番号10)とウェズレイ タンキ(同11)の二人の外国籍選手を配してロングボールを入れ、彼らを起点にしたり、セカンドボールを回収したりして押し込んだ状態を作る。

そのセカンドボールをレノファが拾えると今治の攻撃力を減衰させられるだろう。J3での対戦がある14.下堂竜聖は「(タンキは)身長が高く、ヴィニシウスは跳躍力がある。飛んできたボールを僕らがどこに弾くかが大事になる」と話す。下堂と4.松田佳大がしっかりと跳ね返し、距離感良くレノファのボランチが回収できれば失点のリスクは減ってくる。

 

もう一つの警戒点はサイドでのバトルだ。特に今治の右サイドを持ち場とする背番号37の梅木怜は、推進力の塊だと表現できるくらいに迫力を持って仕掛ける。逆サイド側も高い位置を取ってフィニッシュワークに関わってくるだけに、レノファの両サイドは集中力を切らさずに戦い続けたい。

 

レノファにも勝機は十分にある。押し込んだ状態を作って前線で二次攻撃、三次攻撃を仕掛けることや、ボールを奪い返したあとのスペースを生かしてカウンター攻撃を成就させられると得点につながってくる。いずれにしてもハードワークは必須。前節は前半や終盤でボールを握っての積極性を出せなかったが、今節こそは暑さをものともしないアグレッシブさを継続して出し続けたい。

「鳥栖戦の後半は相手陣地でボールを回して相手の嫌なことをすることはやれたが、前半からもっと仕掛けて、もっと切り込んでいければ良かった。鳥栖戦を生かしてアグレッシブにボールを取りに行けるようにしたい」

 

前節がリーグ戦初先発となった27.小澤亮太もそう誓う。もちろん課題となっているゲームの進め方にもこだわる必要がある。ここまでの10試合は勝ち慣れていないチームの悪い側面が出て勝点を落としており、勝っているとき、負けているとき、スコアがイーブンであるときの戦い方をチームで共有し、攻守に主導権を握ってしたたかなゲーム運びをしていこう。

 

今週末からはゴールデンウィークを挟んでの5連戦が始まる。レノファはアウェイでの試合が多い厳しい戦いとなるが、若いチームでもあり一つ勝てれば一気に上昇気流に乗っていけるのも連戦のポジティブな側面だ。まずは目の前の今治戦。ボールが行ったり来たりするタフな試合を制し、凱歌を奏でよう。絶対勝利。全力で前進していく連戦の幕開けだ!

PICK UP PLAYER

1.ニック マルスマン選手

苦境のチームを救う新守護神

経験を糧に勝てる試合を作り出す!

 

温和な表情の中に、結果への悔しさと巻き返しへの闘志がにじむ1.ニック マルスマン。レノファの新しい守護神として期待されるオランダ人ゴールキーパーは、34歳で飛び込んだ極東のリーグで同国代表のカラーにも通じるオレンジ軍団を勝たせようと奮闘する。

 

「ゆっくりですが、Jリーグには慣れてきました。結果がついてきていないことは残念ですが、チームが何を求めていて、どういう戦術で試合を進めて行くのか、理解しながら慣れてきています。引き分けの試合を勝ちにできるようにしていきたいと思います」

 

オランダ国内リーグや各国の代表クラスが揃った米メジャーリーグサッカーのマイアミなどでプレーしてきた。もちろん母語はオランダ語だが、レノファでは英語を流暢に話し、コミュニケーションを図る。練習や試合ではチームメイトの名前を呼んだり、ラインアップの声がよく響くのも特長だ。

 

今季は開幕スタメンを掴むと、名刺代わりとばかりに敵陣深くまで飛ばすキックとファインセーブで実力を示した。ここまでルヴァンカップを除く10試合に先発。前節もボックス内からのシュートをセーブしたり、ハイボールに飛びついたりして失点を減らそうと最後まで力を振り絞った。

 

「負けたことはもちろん失点してしまったことが要因で、残り5分、10分で失点しているのは分析して見直したいです。(試合終盤で)引きすぎてしまったことは問題だと思っていますが、そこへの理解はできてきているので、良い方向につながっていくようにしていきます」

 

ゴールキーパーは難しい仕事だ。よほどのことでもない限り、得点を取る作業はフィールドプレーヤーに任せないといけない。キーパーは失点でフィーチャーされ、コントロールできない得点で光を浴びることはない。それでもマルスマンは「失点を取り返して2点を取れていることはポジティブに捉えられる。しっかり崩して取れたのは素晴らしかった」と味方の攻撃陣を讃え、こう続ける。

 

「2点目を取ったあとにゲームをうまく閉じられなかった。リスクを冒さないようにどんどん蹴ってしまったことで、正しい場所にボールを入れられなかった。それらに関してはお互いにミーティングして修正しているので、良い方向に向かっていくと思います」

 

失点を問われるのは“背番号1”の宿命かもしれないが、矜持は言い訳を許さない。押し込まれた過程と失点から目を逸らさず、自分たちを見つめて修正を急ぐ。今節は上位のFC今治を迎えてのホームゲーム。悔しい結果を今度こそは勝利に変えなければならない。

 

「相手に良いストライカーはいますが、まずは自分たちに集中することが一番。もちろん毎試合相手を分析し、脅威となるところを封じ込めるようにやっていいきますが、自分たちが良いゲームができるように練習から突き詰めていきたいです」

 

グリーンのユニフォームを着てオレンジ色のチームを導くニック マルスマン。Jリーグで11試合目のゲームがまもなく始まる。「自分たちは良い試合をしなければならないし、良い試合をスタジアムでサポーターに見せられるようにしないといけない」。待望の勝点3へ。キックとセービングで違いを見せるゴールキーパーが勝てる試合を作り出す。

選手コメント

今治の外国人選手とも対戦したことはありますが、本当に全ての能力において高い選手だと思っています。そこが得点源になっているので、そこを封じることができれば自ずと勝つこともできると思います。2トップは(ウェズレイ タンキ選手が)身長が高く、もう一人(マルクス ヴィニシウス選手)は高くはないですが、跳躍力があります。どこに弾くかということが大事になってくると思いますし、ボランチのプレスバックの助けも必要になるので、コミュニケーションを取りながらやっていきたいと思います。

 

ここ3試合は最後の最後に追いつかれるもったいない試合が続いていますが、先制された中でも逆転できる力は付いてきています。最後のクロージングが課題ですが、それまでの流れは良い形でやれていると思います。先制し、2点目もしっかり取り、2点差の状態で終盤を迎えられるようにしたいですし、ここを乗り越えられればモチベーションはさらに高くなると思うので、特に終盤は気をつけていきたいです。

 

鳥栖戦は久しぶりのゴールでしたが、セットプレーの形でも得点を取ることができれば試合展開を変えられるということも再確認できました。ここからの試合も守るだけではなく、得点にもつなげていきたいと思います。

選手コメント

(鳥栖戦は)前半はチームとしてプレスがあまりはまらない部分がありましたが、後半はスペースが広がってくる中でチャンスが出てきました。今年のリーグ戦で後半まで出るのは初めてでしたが、オープンな展開になった時にもしっかり決め切れるようにやっていきたいと思います。(末永透瑛選手の得点場面は)ニアを意識することはチームとしてもやってきていることですが、トーアがうまく動いてくれて得点できたのは良かったです。

 

今治は2トップが強力だとは思いますが、鳥栖戦での相手へのプレスのはめ方の反省点は活かせると思うので、そういうところはチームとしてやっていきたいです。サイドに出されても縦と内側でしっかりと付いて自由にさせないということはやりつつ、自分としては良い状態で相手にボールが渡らないように、前からのプレスを掛けていきたいと思います。

 

裏を取れるときにはどんどん裏を取っていくということは、オザ(小澤亮太選手)とも話していて、それをやれているのは良いことだと思います。ただ、チームとして勝ちきれていない状況が続いているので、連戦ではありますが、一試合一試合、出た課題に向き合って次の試合に活かし、毎試合勝てるように全員でやっていきたいです。

前節フォーメーション

前節ハイライト

スタッツ

jstats

FC今治 PICK UP PLAYER

梅木怜選手(背番号37)

気鋭のサイドアタッカー

俊敏な動きに要注意!

 

今治は外国籍選手で構成する2トップが攻撃のキーマンになっているが、レノファが警戒しなければならないのは彼らだけではない。特に19歳のサイドアタッカー、梅木怜はリーグ戦6試合連続で先発して推進力を発揮し、サイドから相手の守備を崩している。U-20日本代表にも選ばれており、守る側にとって梅木のスピードや敏捷性は脅威になるほか、もう一つの武器でもある正確なロングスローにも注意が必要だ。

 

右サイドでのプレーが多いため、レノファの左サイドの選手がマッチアップすることになる。前節の布陣では38.末永透瑛と27.小澤亮太が近い位置で守備をすることになり、若い選手同士の攻防となる。重要なのは判断だ。簡単に吊り出されたり、背後を取られたりすると大きなピンチになるため、梅木に付いていくのか、ある程度持たせておくのか、最善のジャッジをしていきたい。

 

もちろん梅木が前に出てくる分、レノファが好位置で奪ってカウンターに転じれば背後のスペースは使いやすくなる。試合が進むにつれてオープンスペースは広がり、レノファのサイドアタッカー陣がスピードに乗って仕掛ける場面は増えてくるだろう。スペースとスピードの攻防で梅木が勝るか、末永や小澤に加え30.奥山洋平や28.小林成豪が強さを示すか。サイドは迫力のあるバトルが続きそうだ。

INFORMATION

レノファニスタ