
前節の藤枝MYFC戦は決定機をものにできない悔しさは残ったものの、無失点のドローゲームで勝点1を引き寄せたレノファ山口FC。リーグ戦は2戦無敗と上向く中で、今節は首位のジェフユナイテッド千葉と対戦する。タフな試合にはなるが、首位に真っ向勝負を挑み、さらなる勝点の積み上げと降格圏からの脱出を目指す!
まずこの試合で楽しみなのが古巣対戦となる選手たちの攻防だ。レノファには昨年まで千葉でプレーし、維新みらいふスタジアムでゴールも決めた55.岡庭愁人、2017年に所属してリーグ戦ほぼ全てに出場した6.キム ボムヨン、中学生年代から千葉のアカデミーでプレーし、U-18チームを経てトップチームに昇格した34.古川大悟が所属。志垣良監督も千葉でコーチとして指導した経験がある。
千葉は両サイドバックがレノファのユニフォームを着た選手たちだ。現在は左サイドバックで先発する前貴之(背番号15)は長くレノファの主力選手として活躍。サッカーIQが高く、パス精度、対人守備強度、フィジカルバランスにも優れた前は千葉でもビルドアップやリスク管理で大きな役割を担う。右サイドバックは高橋壱晟(同2)が務め、一つ前のサイドハーフと連係して前線に進出するほか、中盤でのプレー経験を活かし、守備に転じれば出足鋭くボールを奪う。
特に昨年まで相手チームでプレーしていた岡庭と前は、それぞれの手の内も知っているだけに、隙を突く攻撃や相手の急所を抑える守備でも存在感を発揮するだろう。古巣対戦となる選手たちの動きが得失点に大きく絡む可能性があり、彼らの動きはゲームのポイントになりそう。もちろん岡庭には千葉のゴールネットを揺らす活躍に期待が懸かる!
現在の千葉のフォーメーションは4-4-2を採る。古巣選手以外でキーになるのはサイドハーフで、田中和樹(背番号7)、椿直起(同14)、杉山直宏(同18)などが持ち場とする。プレスを交わして縦に出て行く推進力があるだけでなく、先発機会の多い田中と椿が送り出すクロスボールは得点源となり、ここまで6得点の石川大地(同20)、5得点のカルリーニョス ジュニオ(同29)をアシストする。
レノファにとってはプレスの掛け方が重要になり、簡単に交わされて後追いのディフェンスになると苦しい試合になってしまう。相手はセンターバックとゴールキーパーの3枚でビルドアップを始めるが、そこへのプレッシャーの与え方と、サイドに展開されたときの対応は無失点で進めるための肝となる。志垣監督がどのような戦術を使って彼らのストロングに対応していくかは、試合の大きな見どころにもなる。
逆にレノファが攻撃に転じれば、うまく相手の隙を突いてシュートまで持ち込みたい。千葉はサイドバックが高い位置を取るだけに、レノファとしてはボールを奪い返したあとのカウンターやハイラインの背後を狙う攻撃は得点への足掛かりになる。背後への動きは30.奥山洋平、45.山本桜大の得意とするところでもあり、彼らにシュートチャンスは必ず訪れる。質にもこだわって、今度こそはしっかりとゴールをしずめたい。
もっとも昨年に比べると千葉がブロックを敷くタイミングは早まっているような印象も受ける。ブロックを作られた場合はボランチからの積極的なミドルシュートだったり、9.有田稜や34.古川大悟のボールを受ける動きだったりが大事になりそうだ。局面に応じて様々な攻撃手段を繰り出して、難敵・千葉からゴールを奪いたい。
シーズンは今節を終えると1週間半のインターバルを経て、天皇杯の戦いへと移る。リーグ戦は2週間後となるため、この千葉戦は是が非でも結果が欲しい試合だ。降格圏を脱し、その上へと進むための勝点3へ。フクアリから、そして画面の向こうからも声援を送って、チーム一丸で勝利を掴み取ろう!
千葉は強いチームだと思っていますが、自分たちは磐田にも勝てていますし、強いチームだからといって絶対に負けるということはないです。良い準備をしていければ勝てると思います。良さん(志垣良監督)からも、一丸となって戦えれば良い結果が出せるという話もありました。まずはその結果を目指して、みんなで一つになって頑張っていきたいと思います。
フクアリではアウェイチームの選手としては試合をしたことはないです。キャンプ中のトレーニングマッチでやったことはありますが、アウェイで行った時にどんな感じになるかは分からないです。ただ、フクアリの雰囲気は勝っても負けていてもジェフの雰囲気になっています。逆に僕らもそれを楽しんでプレーできれば、レノファにもプラスになると思います。
レノファはFWの選手が相手にプレスを掛けてくれていますが、相手のボランチがフリーになると無駄な走りになってしまうので、前が走る分、ボランチに対して僕らも走っていかないといけないです。コウヘイ(田邉光平)も走ってくれていますが、守備をする時のFW陣との関係のところは意識しながらやっています。距離が遠いのにプレスに行って入れ替わるということもあるので、そこは修正してやっていきたいです。
千葉のサイドは攻撃の槍になるような選手がいて、スピードもあるし、対人も強く、運動量があります。サイドの二人(田中和樹選手と椿直起選手)だけではなく、周りにも良い選手が揃っていてそれを活かしている関係性があります。サイドハーフを封じ込めれば千葉の攻撃は減衰するとは思いますが、得点力のあるチームなので、まずは危険なところから守っていかないといけないという印象があります。
クロスを上げる選手だけでなく、その前のパスを出させないようにすることが大事です。サイドからワンタッチで背後に出してきたりするので、ワンタッチパスをさせないような守備はチームとして意識しないといけないです。自分もパスを出される瞬間の対応や、出されても対人で守っていくというところも大事になると思います。
千葉は自分たちのものを全部ぶつけてくると思うので、良さを消すことはやっていかないといけないです。ただ、千葉にもピンチはあるので、そこをレノファがどう決めていけるかだと思います。自分たちは今、勝ちが必要です。その中でうまく得点にも関わりたいですし、守備の選手としてチームを救えるプレーも大事なので、ブレずに安定感を出しながら、結果を残せるように準備していきたいと思います。
前節フォーメーション
前節ハイライト
前回対戦ハイライト
スタッツ
INFORMATION
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